7/29/2014

カカオ生産者・ケチュア族のセサールさんに会ってきた。エクアドルチョコレート”KALLARI(カジャリ)”のカカオ農家〜Ecuador chocolate

セサールさんは、エクアドルのアマゾン源流地帯の先住インディオ(キチュア)
のカカオ生産者。今でも大家族と一緒に高床式の家に住み、
昔ながらの教えを受け継いで生活し、大自然の中で無農薬のエクアドル原産
ナショナル(アリバ)種を作り続けています。
世界のカカオ生産量の約2%しか生産されていない、アマゾンを起源とするカカオの原生種に近い品種です。
現在は、有名エクアドル産チョコレート“Kallari(カジャリ)”の重要なカカオ生産者
カジャリは、850所帯、約5000名が組合員で構成される協同組合組織です。

現在、病気に強いハイブリッド種(CCN51)が開発されましたが、
味の深さと香りは、純正種のナシオナル種のみ。手間ひまとケアが必要な品種ですが、
“純粋なナシオナル種”と自然農法にこだわり続けています。
セサールさんのカカオ農園を訪れるには、まずエクアドルの首都キトから
南東部へ車で4時間テナ(TENA)からほど近いミサワジ(MISAHUALLI)へと向かいます。
そこからナポ川を渡るボートに乗り換え、川の中にある島へ。

島に上陸し、木々の中を進むと、高床式の家と、お孫さん達がお出迎え。
家を囲む畑を案内してくれます。
川石を使って、斧を研ぐセサールさん。

畑は、カカオが中心ですが、土地が駄目にならない様、
様々な植物も育てています。
オレンジやレモン、アボガド、バニラビーンズ、唐辛子、コーヒー
色んな物がありました。
セハールさんが手にしている長い白いものは、ヤシの木の中心にある柔らかい部分、
パルミット。生で食べても火を通しても絶品です。

黄色く丸まるしたカカオの実は収穫時。
中を割って、種の周りの果肉を食べるとマスカットのようなとっても美味しい
フルーツです。*収穫時期は2〜7月
農園見学を終えると、セサールさんの奥様が、発酵後のカカオ豆を煎っていました。
その後、皆で豆の皮をとり、ペースト状に。
その香りが美味しそうで、カカオ豆をたべてみたのですが、正にフレッシュチョコレート。美味しい...!
チョコレートペースをそのまま食べたり、お砂糖に混ぜたり、
焼きバナナ(プラタノ・ベルデ)につけて食べたりしてみました。
エクアドル原種のカカオ豆がこんなに香り豊かで、
新鮮なカカオペーストがこんなに美味しい事を改めて実感しました。
 その後、訪問した日が土曜日ということもあり、家族がどんどん現れ、
近くの街で学校に行っている娘さんや、息子さんも登場。
カブヤ麻で編む小物の事や生活のこと、、いろいろ話しているうちに、
別れるのが辛くなってきて、、また来る約束をしてお別れしました。

 でも本当に香り豊かなカカオでした。
その後、またボートと車でミサワジの街に戻り、KALLARI(カジャリ)の
発酵・乾燥工場見学にいきました。
850世帯の農家の共同組合で製品化までおこなっていますが、
毎回一定のカカオ量を納められなかったり、病気がついた豆を納めて来た
農家はカジャリの製品農家からランク下げになってしまいます。

大切に育てた貴重なナショナル種。
製品になるまでも、きちんとした品質管理がなされています。
またカカオの乾燥床は、ラ・オレルという木が一番なんだとか。
その後、KALLARI(カジャリ)のオフィスへもおじゃましました。
写真は今回チョコレートツアーを案内してくれたジョバンニさん。
KALLARI(カジャリ)のスタッフです。

今は商品生産工場を借りて生産していますが、いま組合独自の工場を建設中。
アマゾンの生産者が中心となり、確実に良いものを、持続可能な形で取り組む
現状を知り、カカオ豆のみを安価で外国に輸出していた時代からの変化を感じました。
これからです。



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